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2008年10月18日 (土)

続・『勝間和代の日本を変えよう』 講演会

講演会感想エントリの続きというか余談です。

海外留学し外資系に勤めているという方の質問の話、これは結構ありがちっていうか、やっぱ自分ができることは所与の条件として「できて当たり前」のこととして話を進めてしまうんですよね。

勝間さんはOECDの報告書を例としてあげて、日本語ではサマリーしかなくて、原資料は英語版になるので英語が読めないと、という話をしていましたが、だいたいこれ自体、日本語版の要約は読みこなせるのが当然という出発点に立って、その上で「原文は英語だから、英語も読みこなせるようになりましょう」というお話です。でも、実際のところ、日本語の新聞や書籍さえも読みこなせない層は厳然として存在しているわけです。OECDの報告書を読みこなすには、現代の社会構造に関する基礎的な知識と長文を読みこなす力が必要ですが、少なくともああいう講演会に来る人達というのはそれは出来るのが当たり前のレベルの人達だから、「英語の原文が読みこなせたらいいですねー」という話が成立するわけです。

小中学生(公立)のお子さんをお持ちの友人によると、昨今の教育格差は本当に歴然としていて国語力にも現れているそうですし、うちの妹(前エントリに書いた妹とは別の妹)はいわゆる底辺校の高校でしたが、話を聞くと本当に、日本語でさえも長文を読む体力が無いっていうか…英語なんてそれこそ、A4用紙1枚でも「こんな長いの読めっこない!」っていう次元。日本語でだって新聞は「意味わかんない」。国語の教科書レベルでも「こんな長い文章、見たくない」。こうなると、日本語のサマリーなら読めるってわけでもない。インターフェース言語以前の問題。

当然ですか、読書の体力は大前提ですよね。私は新書は(ページ数と字の大きさによりますが)通読なら1時間~1時間半あれば読める軽い読書と思っていますが、普段新聞や本を全く読まない人達にとっては、新書でも遠大なる書物に見えると思います。例えば、ハリポタ(7巻)。私は日本語版なら休日1日あれば読めますが、うちの妹は約1ヶ月かかってました。気が進まないものを無理やり読まされているわけでなく、好きで自分から進んで読んでいるのですが、それでも、読書は1日に1時間しかできない(集中力が持たない)みたいで…。物理的に時間が1時間しか取れないってことではないです、部活も受験勉強もない、膨大な自由時間のあった夏休みでの話です(笑)好きで読んでるんだけど、1日に1時間ずつ、少しずつしか読めない…これきっと、私にとっての原書と同じくらいの壁なんだろうな~と思います。私は英語原書だと、それこそハリポタ7巻1冊に25~30時間かかってしまうので、1日1時間だったら1ヶ月かかります(苦笑)ただ、私は読書体力がそれなりにはあるので、1日に8~10時間×3日間で 30時間分を3連休で読み終えましたが、これやっぱ普段から本を読むということに馴染んでいないと出来ないと思います。

だから「英語ができるようになりましょう」っていうのも、実は日本語で情報の読みこなしが自由自在にできることを所与の条件にしていて。そして英語ができるのが普通になってそれも所与の条件になってしまえば、次の段階、「いまどき英語だけじゃダメだ、中国語も必須だ!」と感じるのは当然の心理だと思います。周りが皆 英語を使いこなす高度な環境にいれば、英語だけでは全く差別化できないですもん。そうやって少しずつ進歩していくにつれて、どんどんより上のレベルが見えてくるものでしょう。

英語力といっても、まずは国語力。
勝間さんが、帰国子女バイリンガルで一見英語ペラペラでも下手すると中身もペラペラ(爆)、という危険性についてもちょこっと触れられていましたが、この話は私もオープンカレッジ講座のオーストラリア人の先生から聞いたので、やっぱりそうなんだ~と思ったり。→話す瞬発力がない記事の末尾参照。バイリンガルじゃなくてハーフリンガルになっちゃう危険性。

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コメント

こんばんは、初めまして。Tet1と申します。
勝間さんの講演会には興味を持っていたのですが、なにぶん地方に住んでいますので、行けずに残念に思っていました。

こちらの記事を読んでいて、最近の子どもの国語力についてですが、私にも思うところがあります。私には小学生の甥っ子がいるのですが、何かを「読む」ということが苦手なようで、国語の成績が振るわないのです。
本のような体系的な、秩序立てて書かれたものではなく、ゲームやテレビなど、断片的な言葉しか使わないメディアにしか触れていないと、長文を読む体力がつかないのかもしれません。後、親が雑誌意外にもきちんとした本を読む読まないなどでも、影響を受けるのではないでしょうか。

小学校でも英語教育云々とかまびすしいですが、その前に、まず子どもにはきちんとした国語力を身につけさせるべきだと思います。

投稿: Tet1 | 2008年11月 3日 (月) 21時07分

> Tet1様

親や周囲の雰囲気はやっぱり大きな要因だと思います。小さい時は親、中学以上になったら友人の影響で、勉強に対する価値観とか変わってきますよね~。私立中と公立中で格差(学力というより、雰囲気の格差)が出来ちゃうと、ほんとそこでの差が人生全体に影響を及ぼすのでは?と思います。英語の前にまず国語、というのは私も思っています。外国語が母国語の言語能力を超えることは無いそうですし。

投稿: 九条あおこ | 2008年11月 7日 (金) 00時06分

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