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2008年12月25日 (木)

下請け企業正社員は「正規雇用」と言えるのか

「勝ち組」とか「負け組」とかいう言葉はどうかと私も思う。
お金を持ってりゃ必ず幸せってわけでもないし、お金持ちのほうが失う不安が多く、いっそ庶民のほうが失うものがないから穏やかに暮らせるという話もある。しかし必要最低限のお金も無い状態は間違いなく幸せではないので、「貧困」は問題だ。

 さて勝ち負けはおいといても、正規・非正規の格差の話になるといつも疑問に感じることがある。そういう場合の正規雇用のモデルとして上げられているのは、明らかに大企業正社員・公務員の姿なのだ。例えば、正規雇用はボーナスがある?ボーナスが出ることが保障されてるなんて大企業と公務員だけじゃ?こちとら正社員でもこの不況で速攻ボーナスゼロじゃ!(実話なのがさみしい)そもそも基本給自体が大手の同年齢と天地の差なんだよ、昇給も雀の涙だよ(泣)!とか、賃金面は言い出したらキリがない。ええもうウチでは男子でも年収300~400万円台ですから。社宅などの福利厚生にせよ一般的技能を磨くための研修制度にせよ、それって大企業と公務員だけの話じゃー?と。
 もちろん中小でも、独自の技術やサービスで成功しているとか、大企業の下請けでなく独立した事業基盤を持っている骨太の企業ならば、企業福祉もしっかりしているのでしょうが、大企業の下請け稼業の場合はキビシイのであります。大企業のコストダウン要求は過酷なのであります。「乾いた雑巾をさらに絞るように」コストダウンを要求してくるのであります。

でも、だからといって非正規雇用(派遣やフリーター)と同じということではない。社会保険もあるし、月給だから実働日数に関わらず一定の収入が見込める。年末年始やゴールデンウィークで極端に収入が減る心配をすることはないし、来月も1年後も(会社が潰れていない限りは)ここで働いているということを当たり前のように前提にしていられるのは幸せだ。1ヵ月後半年後には契約切られてるかも…なんて日々不安を抱えながら働くというのでは、私だったら辛すぎる。

そうしてみると、中小企業の正社員というのは、微妙な位置だよなあ、企業福祉はたいして受けてないけど安定はしているような・・・とずっと思ってきていた。

この微妙な位置のモヤモヤ感を、ハッキリ言い当ててくれている文章に出会った。
池田信夫の「サイバーリバタリアン」より
【派遣労働者という形だけでなく、下請け・孫請けなどは大企業の雇用のバッファーになっており、不景気になると切られる。日本に特有の多重下請け構造は、正社員を事実上解雇できない硬直的な労働市場を補完する機能を果たしてきたのだ。こうした中小企業の賃金が大企業のほぼ半分という二重構造も、戦後ずっと続いてきたものだ。】

そうか!我々は「下請け企業の正社員」という名の、実態は「大企業の非正規労働者」だったのか!!

ああ納得。

こないだテレビで見たが、トヨタの下請けの町工場ともなるとこの構造の典型例で、正社員でもアッサリ解雇されていたり、突然工場が半休止状態になったり、あからさまである。知り合いの営業マンからも、「9割くらいキャノンの下請けでやっていた会社に勤めていた友人が、会社が12/19に倒産しちゃって忘年会に来れなかったんですよ~」などと赤裸々な話も聞いた。

ウチも大企業の下請けで食ってる会社なので、「派遣切り」はホント他人事ではない・・・。
この身分に危機感を感じているので、本を読んだり英語を勉強したり、無駄なあがきかもしれぬができることはやっておこうと思うのだった。

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コメント

考えさせられますね~
私は幸いにも親会社ということになるのですが、無駄が多いなあと常日頃から感じます。
私の会社で言えば人が過剰にいるし、会社としての無駄遣いも感じます。人を雇えばそれに見合った利益を出さないといけないはずなのに でも一方で派遣の方を切ったりする会社があることを思うと社会としては貢献しているのかなと感じたりします。
ところで昔の記事で、ハリーポッターにはまって英語を勉強し始めたってことですけど、英語に対するモチベーションとかすばらしいですよね本当に!!私は留学とか転職とか海外旅行が好きとか将来のことを考えたりで勉強を始めたので

投稿: researcher1980 | 2008年12月25日 (木) 13時01分

サラリーマンの英語学習の動機としては、「留学とか転職とか海外旅行が好きとか」何より「将来のことを考えたりで」というのは王道ですよね!勝間和代さんは「英語は年収を上げるのに手っ取り早い方法」とおっしゃってますし、ビジネス書においては、英語は転職や将来のための手段ですよ、という論調なので、むしろ私のように年収に結びつかない学習はだめなのかしら~という気分です(^^;
とはいえ、私もやっぱTOEIC900を持っていたら万一の時には転職の武器にできるよなあと思っています。そういう動機も、当然ありますし(笑)

投稿: 九条あおこ | 2008年12月27日 (土) 02時10分

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