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2009年2月10日 (火)

勝間和代のクロストーク「最低賃金 1000円に増額」

今頃になって、勝間和代さんが毎日新聞のサイトでやっているクロストークの最低賃金 1000円に増額の回を読んでいます。

完全な後出しじゃんけん状態で自分のブログで意見を言うのもナンですが(笑)

<1>非正規雇用と正規雇用の待遇格差、特に解雇への保護が違いすぎ、格差を招いている。→正規雇用者の解雇要件を緩和。再就職支援の義務化や不当解雇を防止する方策も立てる。
正社員を解雇できる4要件のうちの解雇回避の努力義務の内容が、残業削減・労働時間短縮、一時帰休などの他、「新規採用の中止」というのが・・・この要件が、中高年正社員を守るために若者の採用を中止し、就職氷河期を生んだのかと思うと、唖然とします。そして正社員になれなかった若者は、非正規社員に。非正規になると実質的に解雇規制もなく、投資家や銀行から真っ先にクビを切れと求められるのだから、不安定この上ない。

<2>長時間労働で、ワーク・ライフ・バランスを崩している。→欧州連合と同等の、週48時間労働規制を導入する。
私はそんな長時間労働してないですが、友人知人にはいますいます、22時に帰宅したら「今日は早いなあ!」と感動するような人々が(^^; それじゃー仕事の他はメシ食って風呂入っておやすみなさいな人生になっちゃうって。

<3>最低賃金が現在、時給627~766円と抑えられているため、長時間労働しても貧困から抜け出せない「ワーキングプア」が生じている。→最低賃金を1000円に引き上げる。平均賃金の約42%になり、余裕が生まれる。

1000円にすると中小企業やスーパーやファストフードやコンビニは立ち行かなくなるんじゃないかっていう懸念も強いですが、しかし最低賃金で1日8時間フルタイムで働くよりも生活保護もらったほうが収入が高くなるような現状はおかしいでしょう。最低限、フルタイムで働いたら生活保護額以上にならないと、労働の価値もへったくれもないじゃないか。


そんで、この提案に対するたくさんの人の意見が掲載されてますが、読んでいて時々「それは違うんじゃ?」と思うものがあります。

例①氷河期世代の正社員、かなりデキる人の模様。「当時の友人に今も派遣社員として働く人がいるが、不運だったというよりは、本人の努力不足としか思えない」
出たー!自己責任論。「氷河期世代に生まれて運がなかっただけとは言えない人」つまりありていに言えば「無能な人々、やる気のない人々」は、実際問題どの世代にも一定数存在するでしょう。デキる人から見たら、本人の努力不足に見えるのは致し方ないでしょう。問題は、今だったら「本人の努力不足で派遣を転々と」な人も、昔は皆さん正社員として入社し、今は年功賃金に従って高給を取っていることじゃないのか?若年層内部において自己責任が正しいというなら、いまの中高年層で「生まれた時代が違っていたら非正規にしかなれない人々」の既得権益が保持されているのもおかしいんじゃないのかしら。本当に自己責任だというなら、世代を超えてそれを貫徹して下さい。それはかわいそうだと言うなら、若年層がいかに不利な立場に置かれているか、分かろうというもの。

例②これまた、かなりデキる有能な既婚女性。「工場の派遣切りにあったと嘆いている人たちは、フルタイムで働き家賃がタダ同然の寮に住んでなぜ30~40歳にもなって貯金ができないのか?」
出たー!貯金できるはずだ論。こういう方は、湯浅さんとか雨宮さんとか貧困の現場を知っている方々の本やインタビューを読んで、寮付きと称した短期の工場派遣ではいかに寮費をボッタくられ、短期で転々とさせられ失業保険ももらえず、ロクに貯金もできないかという実態を知ることをオススメします。いえ、私も湯浅さんとか雨宮さんとかの受け売りであって、生で見聞きしているわけではないので、全く偉そうなことは言えませんが…。

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コメント

こちらでは初めましてです。
ベストセラーになる作家なんてどうせ一般の人たちの耳にいいことしか言わないんだろう、なんて決め付けて敬遠してましたが、意外にまっとうな認識なのですね。勝間さん。やはり先入観はよろしくないようです(笑)
現実性を考えると、最後の最低賃金はう~んと思ってしまいますが、あとの2つは、城さんや池田さんを読んで勉強してる人には極めて真っ当なものですよね。

正社員の直面する「精神的な余裕のなさ」と非正規雇用が直面する「物理的な余裕のなさ」をなんとか折り合いをつけたいものです。
自己責任論はどこにでも出没するのですね^^;個々の事例はともかく、マクロな事例にそれを適用したら話は始まらないというのに・・
ただ、まあ正社員の中にも、自分たちがいかに(少なくとも司法的には)恵まれた立場にいるのか認識してない人も結構いるようで。私は、春から社会人ですが、「えっ会社は30日前に通達すればいくらでも解雇できるんじゃないの?」と言ってる人もいますから。

投稿: sugarlessclipper | 2009年2月10日 (火) 10時42分

勝間さんは、講演会などでも「今の日本は若者に希望がないことが問題だ」と強調されています。勝間さんのビジネス書のメインターゲットは、中高年サラリーマンではなく30代を中心とした若い世代らしいですし。男女格差についても、女のほうにも甘えがあるのが問題だと、ズバリ指摘しておられます。
 恵まれている自覚のない人も、実際はたくさんいるでしょうね~。年金とか健康保険、失業保険などの社会保険について無頓着な人は本当に無頓着ですし、日本のサラリーマンはそれこそ税金も源泉徴収だから、税金さえ払ってることを意識していない人さえいますもんね(^^;税負担の自覚が薄いと、集めた税金の使い方についての議論にも関心が向きにくいでしょうね。

投稿: 九条あおこ | 2009年2月11日 (水) 02時07分

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