« 2009年中に英検1級1次突破したい | トップページ | 外耳炎再び »

2009年5月 9日 (土)

年功賃金は善か悪か

ここのところ、池田信夫 blogがひっきりなしに雇用問題を取り上げてて、なんだろう、何かのキャンペーンか?と思うくらい。雇用・労働問題(年功序列の問題というか、世代間格差の問題というか、解雇規制の問題というか)は、社会問題でいま一番関心のある分野なので、大変興味深く読んでます。

勝間さんの会社に人生を預けるなとかを読んでると、なんかもう年功序列の会社にしがみつく人生なんておかしいじゃん!って思うものの、30代の今はまだともかく、女で40代になったらよほどの経歴とスキルがないと正規雇用での転職はできなさそうな不安を感じてます。10年後には労働市場がもっと流動化していてくれるといいなあと。

いや10年後っていうか、昨今の製造業不況で、名も無き下請け中小企業勤務の身としてはけっこう切実。まあ、50代男性と30代女性なら、女のハンデがあっても30代の方がマシかもしれないが。ウチの会社は日本全体の縮図のごとくに中高年が多くて若者が少ないので(笑)、万一のことがあったら、40代50代の人達、大変だろうなあ・・・いや他人事じゃないよ、派遣だって女35歳を過ぎると紹介が激減すると聞くし、今のうちに本気で英語スキルを身につけないと後が無い!と感じているのであります。


さて池田さんの blogやJoe's Labo(城繁幸さん)などで提示されている論点を私なりにまとめると、日本の労働市場の問題点は
・年功序列で中高年に労働生産性以上の賃金を払い、若者は安く使う
・解雇規制が厳しいため経済成長時代に雇用した中高年正社員を解雇するのが困難なので、新規採用を抑え、その分を非正規で置き換える(雇用の調整メカニズム解雇規制というタブー
・実は安定した”終身”雇用なのは大企業の正社員だけ(終身雇用という幻想を捨てよ)
・新卒一発勝負(新卒で安定雇用のレールに乗れなかった人は、望んでももう一生乗れない)

年功賃金なので、年齢が上がれば上がるほど「○○歳なら×××万円くらい払わないと」という相場が上がっていき(×××の絶対値は大企業と下請けでは2倍くらい違いそうだが)、ますますその給料に見合う能力があると見なされる優秀な人以外の転職が難しくなる。30代だろうが40代だろうが50代だろうが年齢に関わらず(ついでに性別にも関わらず)、例えば「是非これまでの自分のキャリアを800万円で買って欲しい」と言う自由はもちろんあって良いし、一方で「自分は年収800万円の器じゃないので、400万円でいいから社員にして下さい」と言う自由もあって良いと思うのだが、どうやら日本では後者の自由は認められていないらしい。個人的には、400万円とは言わず300万円台でいいから、社員にして欲しいと言う自由が欲しい。だって、40代以降の女が正規雇用になれないと、途端にあとの選択肢は時給900円とかのパートになり、そうなると年収は8時間×週5日労働でも200万円に届かないくらい低くなる。転職自在な一握りの人以外は、何で30代以前からの安定雇用にしがみつくか、200万円以下のパートかの二者択一なのか。凡人でも手に入れられる中間(300~400万円の正規雇用)の椅子がもっとたくさん出回るといいのになあと。

去年までは、何で「300万円でいいから雇ってくれ」が通じないのか、多少安くてもいいから(数ヶ月で切られる可能性のある契約社員や派遣社員でなく)正社員になりたいというのが何故日本では難しいのか、まったく意味不明だったのだが、この話は赤木さんが分かりやすく書いておられるので、以下引用。

『「今までよりも安い賃金でもいいから働かせてくれ」ということになるかと思いますが、それは転職先の日本型雇用に守られた正社員にとっては、自らの賃金も引き下げられかねない危機に映るはずです。そうなれば、日本型雇用のもう一つの特徴である「企業別労働組合」が、潰れた他社の元正社員の入社を阻むために労働争議を行うのです。「私たちの雇用を守り、年功賃金の引き下げを防ぐために、他社の落ちこぼれ組を入社させるな」と。』

・・・やっぱり年功賃金が元凶なんじゃ。
団塊の世代までは年功賃金で幸せな時代だったろうけれども、今の50代はこの年功賃金の壁によって転職が難しく、この不況下では相当な不安を抱えていることだろう。解雇規制もさることながら、一度昇給した基本給は下げられないので、多少の査定やボーナスカットによる年収低下はあったとしても、経済成長時代に社員になった今の50代はそこそこの月給が貰えていて、それがゆえに転職市場は限りなく狭い。良いのか悪いのか。私はそんな硬直した社会は嫌だなあ。


<余談>
リンクは英語ブログが多いのに、何で【年収200万円からの貯金生活宣言】が一番読まれている記事になってるんだろう?と思ってたら、このタイトルでググると、私の記事が1ページ目(10位以内)に入ってるようです。それでか!恐るべしグーグル効果。

|

« 2009年中に英検1級1次突破したい | トップページ | 外耳炎再び »

社会について思うこと」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/500375/44947985

この記事へのトラックバック一覧です: 年功賃金は善か悪か:

« 2009年中に英検1級1次突破したい | トップページ | 外耳炎再び »