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2010年1月17日 (日)

【7割は課長にさえなれません】



7割は課長にさえなれません
城 繁幸

城 繁幸さんの新刊。面白くて一気に読んじゃった。
日本株式会社の身分制を、大手正社員が上位カーストで、非正規・中小社員が下位カーストと、「カースト」という言葉で表現しているのがツボった。まあ実際カーストだわな(笑)

少子化・労働人口減少でマクロでは人手不足のはずなのに、なぜ人が余っているのか?というのがずっと疑問だったわけですが、『誰もが努力するわけだから、組織の生産性は大幅に向上する。企業は選択と集中を進め、新規事業の立ち上げや産業構造の転換が進むだろう。これによって社会全体のパイが増えることになる』(P149)を読んで、ちょっと分かってきた気がする。
要するに現状っていうのは、日本企業がグローバルな競争に負けてて、日本全体として、労働人口の減少以上に雇用が減ってるってことか(爆)労働市場が硬直してるから、生産性が高給の給料に見合ってない中高年が、生産性の低い仕事をやってて、グローバルで見た時に他国の企業に負けてて、業績がふるわないから若い人を雇えなくて・・・みたいな?

グローバルな競争という意味では、じゃあ今は知識社会だから、大学院で学んだ専門性を持った人たちが活躍できているかっていうと、それもできていない日本て何なんだ?これは国としてヤバイだろうと思う。『知識社会を勝ち残るために、世界中が高等教育に予算を注ぎ込むなか、日本だけは「フリーター博士」の就職支援に予算を注ぎ込んでいる。』(P72)。日本以外の以外の先進国ではホワイトカラーは修士が当たり前の中、日本では文系で修士なんか行っちゃったらまず大手の正社員になんてなれませんね(笑)よく考えてみると本当に変な話だ。『(博士というのは)勉強しすぎて歳をとってしまった人たちのことよ。しんちゃんは、そうなってはいけませんよ。』(P67)には、吹いた。

あと最低賃金の考え方についても、ちょっと整理がついた。優秀な人はいいけど、「無能な」人間はどうやって生きてけばいいのさ?という疑問も常々あるわけで(そしてその答えはベーシックインカムだと思うが)。
『世の中には、時給1万円の仕事をできる人間もいれば、時給1000円以下の仕事しかできない人間もいる。グローバリゼーションが進んだ現在、最低時給を引き上げるのは後者の職を奪うということだ』(P123)というのと、『低所得者層向けに支援する「給付付き税額控除」のようなシステムが望ましい。これなら、年収200万円の人に対して、税を徴収するのではなく、支給することができ、年収200万円台の仕事も合法的に国内に残すことが可能となる。』(P209)というのを見て、これだ!と思った。そうそう、だってさあ、現に最低賃金以下で違法就労している外国人研修生の問題とか、必要なのに低賃金すぎる介護業界の問題とかあるし、海外移転しようがなく且つ低賃金なコンビニ店員とか、時給の低い職というのも社会には必要なのだから。

本書内では枝葉にあたる部分ばっかし書いてますが、本書の本筋は硬直化した正社員の労働市場を流動化せよ、です。

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コメント

あおこさん、こんばんは。
立ち読みしました。大学院のくだりは苦笑でした。
課長になれない人は、ずっと平社員なのですか。(すいません、なにぶん立ち読みなので)

※最近お仕事はいかがですか。職場でスケートの話とかする?

投稿: えいごっち | 2010年1月18日 (月) 22時03分

>えいごっちさん
こんにちは、いつもコメントありがとうございます。
基本的には課長になれない人はずっとヒラでしょう。でも同一労働・同一賃金ならヒラでもスキルに応じて処遇してもらえて、パソコンの使えないおじさんに搾取されることもないし、城さんの描く明るい未来においては、管理職になる以外の道=専門職として極める道を選べば専門知識にみあった処遇をもらえるというのもあるし、課長にならなくても幸せになれることもあるでしょう。そうなって欲しい。
仕事は…1日10時間労働くらいな感じで日々バタバタしています。前の会社の倒産前3ヶ月くらいは出社しても暇を持て余してたので、バタバタするほど仕事があるのって凄いなあと単純に感動してたりもします(笑)スケートの話題は”通り一遍の世間話”程度ですかね~。「真央ちゃんすごいですよね」「高橋大輔いいよね」みたいな。ルッツがないのはジャンプ構成のバランスが…なんてマニアックなことまでは言いません(笑)

投稿: 九条あおこ | 2010年1月21日 (木) 00時57分

あおこさん、はじめまして。
きんちゃんと申します。
ときどき拝見させていただいております。

明日は、英検1級を受験します。

さて、課長になれない人は平社員で、平社員の中でも長老の存在です。
私がそうなのです。
2度ほど昇格試験を受験しましたが、いずれも不合格。
昇格した人を見てもちょっとも幸せそうに見えないので、昇格しない方が気楽でよいです。

ここで話は変わりますが、
日本の硬直化した正社員の労働市場の原因は、終身雇用制だと、勝間和代さんは、おっしゃっています。

これからもよろしくお願いします。

投稿: きんちゃん | 2010年1月23日 (土) 08時15分

>きんちゃん さん
初めまして、コメントありがとうございます。通訳案内士資格をお持ちなんですね!その底力があれば英検1級もきっと突破できることと思います。明日のご武運をお祈りいたします(^-^)

管理職に昇進することが幸せとは限らないですし、気楽に働きたいわ~という選択肢があっても良いと思います。全員が企業戦士にならないといけない社会じゃ息苦しいし。
城さんのこの本の副題も「終身雇用の幻想」となっています。終身雇用と、それと一体となった年功序列があることで、男性正社員は企業内に固定されていて、雇用調整弁として利用されてきたのが女性(一昔前なら結婚退職勧告も)・下請け企業・最近では派遣。既存社員を守るために新卒の採用を停止しろという判例もおかしいし、「20代と同じ給料でいいから雇って欲しい」という自分ディスカウントが通用しないのも不思議だし、早く流動化されないかなあと思っています。

投稿: 九条あおこ | 2010年1月24日 (日) 00時37分

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» 7割は課長にさえなれません(城繁幸著 書評・感想) [blog50-1]
今年の昇進試験はかなり人数を絞るそうである。もうずいぶん前から減らすべきだとの共通認識があったけれども、年功制を維持したり、各人の思惑があったりしてなかなか減らすことができなかった。筆者の指摘を待つまでもなく、当社では課長になれない人が多くいる。それでも....... [続きを読む]

受信: 2010年2月 7日 (日) 16時22分

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